立ち向かう冬
「冬よ来い、僕に来い」
という詩をご存知でしょうか。
智恵子抄で有名な高村光太郎の詩「冬が来た」の一節です。
寒さの厳しい季節になると、そして入学試験を間近にひかえた生徒たちの顔をみると、いつもこの詩が思い浮かびます。
どの子もみんな、寒さに立ち向かう、厳しく引き締まった表情をしているからでしょう。
人生はよく四季にたとえられますが、早春、といった年頃の中学三年生たちも、今まさに人生初めての「冬」の厳しさに直面しているのです。
心にとっての冬は何回も巡ってきます。初めての冬を、どうかしっかり乗り越えてほしいと思っています。
季節と同じように心にも、冬の後にはかならず春がやってきます。
明るく暖かい、喜びに満ちた春が、ひとりひとりに訪れますように…